寒い冬が終わり春先になってくると、今まで散々使ってきた暖房器具がいらなくなり、邪魔にならぬよう倉庫などに片づける作業が始まります。
その中でも、古い灯油の処分方法にお困りの方はけっこう多いはず。
灯油を活用すれば部屋もグッと温まりますので、長年冬になると手放せないという人もいるでしょう。
しかし、反面デメリットは灯油が余ってしまったときの対処法です。
この記事では、余ってしまった古い灯油の効果的な処分方法や、灯油を処分する際の注意点、タイミングなど詳しく解説してまいります。
この記事でわかること
目次
ここでは処分する前に、絶対にしてはいけない処分方法をあげていきます。
そこはわかっているから早く自分に合った処分方法を知りたい!という方は2古い灯油の処分方法6選まで。
まず一般常識としておわかりとは思いますが、灯油に火をつけて燃焼による廃棄などもってのほかです。
灯油は40℃を超えてくるととても引火しやすくなります。
紙などに灯油を含ませて燃焼させようとすると、思いのほか勢いよく燃えだし最悪大火事を引き起こす可能性もあるので絶対にやめてください。
古い灯油を処分しようと、直接手に触れてはいけません。
灯油に触った手をそのまま放置しておくと「灯油皮膚炎」になり、皮膚が赤くなったり痛くなったりして体のいろいろなところに影響を与えることがあります。
昔は小さい子供に多かったけれど、最近は灯油を使用する年配が多いこともあって高齢者の皮膚炎が多発しています。
もし直接触ってしまった場合の対処法としては、食器用洗剤などで洗い流してください。
皮膚の弱い方はその後、ハンドクリームなどを塗って手を保護しましょう。
処分するときにどうしても触ってしまう場合は、ゴム手袋などを使用して気をつけて作業してください。
てっとり早く庭の土に灯油を埋めて処分しようとしている方はやめてください。
灯油を埋めて処分しても、微生物が分解してくれるので問題ない、と認識している人もいるようですが、残念ながら誤った情報です。
灯油には自然界に存在しない成分が多量に含まれているため、微生物には分解できないのです。
逆に灯油を投与することにより生態系のバランスが崩れ、その周囲の植物が枯れてしまったり育たなくなってり自然にとっても人間にとっても好ましい状況にはなりません。
そして一度、土壌が犯され枯れ果てた状態からまた再生するためには、微生物剤などを投与して長い年月をかけて育てていかなければならないのです。
大量の灯油でなければ下水や川などに流してしまおうとお考えの方はいませんか?
このやり方も大変危険な事故を引き起こす可能性があります。
灯油は水と混じりあうことはありませんので、一度下水管に放出してしまった灯油は管内で気化されガスが充満することになり、重大な爆発事故の引き金となってしまうかもしれませんので、決してやってはいけないことの一つです。
万が一下水管が破裂し、さいわいなことに死傷者が出なかったとしても、多額の修復費用を請求されてしまいます。
そして、灯油が下水処理場にまで流れてしまった場合、生物処理機能が麻痺してしまい処理場の機能停止を引き起こしかねません。
河川などに放出してしまうのも同様、川の汚染により生態系が狂い環境破壊の一因となってしまいます。
また、その除去作業にかかる諸々の費用も、一手に負担しなければならない大変な事態を招きますのでくれぐれもご注意を。
使わなくなった灯油を、油つながりで食用油などを固める凝固剤を使ってみては?と考える人も中にはいるかもしれませんが、それもNGです。
一般的な食用油に使用される凝固剤は、調理した後の油の余熱があってはじめて凝固作用が働きますので、灯油のように常温使用するものはまったく効果がありません。
かといって灯油を熱してしまうと火災の原因になりますのでやめてください。
灯油と食用油の引火点は300度近い差があり、灯油はすぐ引火してしまうのです。
同じ油といえど、そもそも全く異なる性質を持っていますので、気をつけましょう。
では、古い灯油の処分方法を6つ取り上げてみますので、ひとつひとつ見ていきます。
ごく少量の灯油(目安としては50から100㏄ほど)であれば、燃えるごみとして出せる地域もあります。
ただし、最近では禁止となっている自治体の方が大多数ですので、確実に問い合わせて確認をとりましょう。
新聞紙や布切れにわずかな灯油をしみこませたら、引火の危険性がないようビニール袋などで覆ってください。
余った灯油が微量であれば、そのまま石油ストーブや石油ファンヒーターを使い続けてみてください。
もちろんあったかい日にわざわざつける必要はありませんが、たとえば洗濯物を乾燥させるときであったり、春先の不安定な温度の時期まで使用したり時期外れになったとしても少しずつ灯油の量を減らしていくことで手間なくラクに処分できます。
それを着火しなくなるまで何度か繰り返しましょう。
ひとつ注意していただきたいのは、古すぎて劣化してしまった灯油で空焚きした場合、故障の原因になるかもしれませんので気をつけてください。
ある程度大量の灯油が残ってしまった場合、町の販売店やホームセンターで灯油を購入していれば、古い灯油やもう使わなくなった灯油を回収してもらえる店舗もあります。
ただし、回収を行っていない店舗もありますので、やはりご自身で購入先店舗へ確認の電話を入れたほうが良いでしょう。
古い灯油は「特別管理産業廃棄物」という特定の廃棄物として環境省が定めているため、その基準に達していないと、回収を受けつけていない店舗も出てきますので、できれば購入前に回収の有無を確認しておいた方が後々の対処がラクかもしれません。
大抵は新しい灯油の購入を条件として、古い灯油を回収するケースがほとんどですが、まれに購入していなくても回収してもらえる店舗もありますので、重ねてご確認を。
古い灯油の処分は、ガソリンスタンドでも取り扱っている店舗もあります。
ただし、この場合も店舗により回収の是非はわかれます。
出光やエネオスなどの有名なガソリンスタンドでも店舗により対応が異なりますので、やはり事前に確認してください。
特に古い灯油は回収しているのか?そして、回収OKであれば有料か無料かを忘れないようにしましょう。
あまった灯油が、古すぎて使い物にならないという訳でなければ、友人や知り合いに譲ってしまうというのもひとつの方法です。
まだ需要があれば捨てずに済みますし、使ってもらうに越したことはありませんので。
けっこう灯油は高いからと手を出せずにいる方や、少量の灯油を購入するのにためらっている方がお近くにいるかもしれません。
ただし、譲る際にはポリタンクなどに灯油をいれて漏れ出ないよう気をつけながら、ちゃんと中身がどれくらい入っているのかを伝えてあげたほうが、相手も安心かもしれませんね。
古い灯油を処分しようとしても大量にあまってしまって場合、仮にお近くの店舗で回収サービスをやっていたとしても持ち運ぶのにもひと苦労です。
ましてや自宅に車がないのであればなおさらです。
近くの回収サービス対応店舗が集荷しておらえるのであればその限りではありませんが、もし難しいのであれば、いっそ不用品回収業者に依頼してみるのもいいかもしれません。
灯油以外の不用品があれば一石二鳥ですし、多少の金額面を差し引いてでも大幅な時間短縮にもなりますので。
さて、灯油の処分方法をいろいろ見てまいりましたが、それぞれの費用相場を表にしてみましたのでご覧ください。
灯油処分の費用相場 | |
---|---|
燃えるごみとして出す | ごみ袋代 |
暖房器具で最後まで使用する | 無料 |
購入店舗で引き取ってもらう | 基本無料だが店舗により有料 |
ガソリンスタンドへ持ち込む | およそ無料~500円ほど |
友人知人に譲ってしまう | 無料 |
不用品回収業者を活用する | プランにより変動(5,000円~) |
ここでは灯油にまつわるさまざまな注意点や捨てるタイミングなどを解説していきます。
灯油を処分する際、特におちいりやすいトラブルは灯油をこぼしてしまうことです。
こぼした箇所により対応が異なってきます。
フローリングにこぼしてしまった場合は、まずキッチンペーパーや雑巾などで灯油を吸わせましょう。
ある程度吸わせて取り除いた後は、その上からワックスがけしておいてください。
玄関にこぼしてしまった場合は、新聞紙や雑巾などで灯油を吸わせます。
そして重曹などを撒いて再び別の雑巾で拭き取りましょう。
最後に中性洗剤などで洗い流して換気をすれば匂いもなくなります。
絨毯にこぼしてしまった場合は、こぼしてしまった箇所に雑巾やキッチンペーパーなどで上からたたくように灯油を取り除きます。
その際、色落ちしないためにも、くれぐれもこすらないように注意してください。
油をあらかた吸わせて取り除いたら、風通しの良いところに置いておけば自然と匂いも消えていきます。
灯油を処分する目安として以下があげられます。
上から下にかけて灯油の保存状態が悪くなります。
石油ストーブや石油ファンヒーターを使う時期ではなくなった時が、最初に処分を考えるタイミングです。
シーズン直前や最中に購入していた灯油であれば、処分方法の選択肢も広がります。
基本的に灯油は購入後1シーズンで使い終わるのが理想とされています。
次のシーズンまで適切に保管していれば使えるとは思いますが、あまりおすすめしません。
国民生活センターでも注意喚起を行っています。
極力使い切りましょう。
ついつい灯油を放置してしまい、昨シーズン以降のものがまだ残っていた場合、ただちに処分しましょう。
明らかににおいと色が変わってきます。
購入当初は透明でも、次第に黄色く変色してきます。
前述した処分方法や注意点をよく読んで正しく処分してくださいね。
古い灯油以外にもいろいろ不用品がでてきて対応に困っているのであれば、KADODEをおすすめします。
ご家庭にある粗大ごみや大型家電なども、各自治体で対応が違っていたり法的制約でどうしようか迷っている方は、まとめてKADODEが処分してくれます。
電話一本で即日回収できますし、見積もりも無料で対応。
仮に内容に納得できない場合でもその旨を伝えればすぐ撤収してくれます。
なんといっても年中無休で対応してもらえるのがとても便利。
急に処分しなければならなくなったときなど重宝します。
そして、不用品の保存状態が良かったり品目によっては高価買取もしてくれます。
一度試してみるのも良いかもしれませんね。
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この記事のまとめとして以下の処分方法を解説してきました。
そして、やってはいけない処分方法も取り上げて注意喚起をうながしました。
以上をふまえ、よりよく灯油を処分して、来たる寒い冬場に備えて効率よく灯油を消費してまいりましょう。
不用品回収例
など、様々な不用品処分に
ご活用いただけます。
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