寒い冬の時期、暖をとるために欠かせないのが「灯油ファンヒーター」や「ストーブ」です。北海道や東北などより厳しい寒さの地域はもちろんのこと、全国的に冬は灯油を使った暖房器具を利用する方がほとんどかと思います。
こうして毎日のように灯油を使うとなると「灯油ポリタンク」は欠かせないアイテムですが、寒い季節が過ぎて灯油が不要になったら、「灯油ポリタンクの処分に困る」という方も多いのではないでしょうか。
処分を後回しにするうちに空のポリタンクがいくつも溜まってしまった、という方も少なくないはずです。
灯油ポリタンクを捨てる機会はそう多くないからこそ、「捨て方が分からない」、灯油は危険物なものという認識から「処分方法が間違っていたら怖い」など、処分に困るのも分かります。とはいえ、ずっと溜めておくわけにもいきませんし、正しい処分方法さえ分かれば灯油ポリタンクの処分は意外と簡単。
この記事では、灯油ポリタンクの処分方法とともに、処分時の注意点まで解説していきます。安全に灯油ポリタンクを処分するためにもぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
目次
灯油ポリタンクは非常に頑丈な作りではあるものの、灯油ポリタンクの寿命は「製造されてから5年」というのが一般的です。そのため、「使わなくなった」「壊れた」という状態に限らず、まだ使える状態であっても処分を検討すべき状況があります。
室内で使うからと基本屋外には出さず、きれいな状態である場合でも、安全のためにも製造されて5年以上が経っていれば処分を検討しましょう。なお、灯油のポリタンクには、製造年月日が本体表面に必ず記載されています。この機会にチェックしてみてください。
灯油ポリタンクの中に中身がある状態であれば、灯油そのものの処分というもうひと手間も必要ですが、まずは「灯油ポリタンク」そのものの処分方法をメインに見てきましょう。
灯油ポリタンクの中に灯油が残っていない状態であれば、自治体の「燃えるゴミ」で処分が可能です。自治体によっては「プラスチックゴミ」として区分されているところもありますし、金属製の灯油ポリタンクの場合は、「缶・金属類」として出すように指示している場合などがあります。
また、「指定のゴミ袋に入らないサイズ」や「一番長い辺が50cm以上」など、灯油ポリタンクの大きさによっては「粗大ゴミ」扱いになることもあります。
分別区分や細かい規定は自治体によって異なるため、お住まいの自治体のホームページやゴミパンフレットなどで事前に確認してみましょう。それでも分からなければ、自治体に直接お電話等で問い合わせると安心です。
ポイント:いずれの場合も中の灯油は使い切るなど、“空にして”捨てるのが必須です。
灯油ポリタンクを自治体のゴミ処理施設まで自分で直接持ち込んで処分する方法もあります。
無料で持ち込めるところも施設もありますが、ゴミの重量に応じて処分手数料がかかる場合がほとんどです。その費用相場は重さ10kgにつき50円〜数百円と比較的安い料金で処分できます。
処分はプロに任せながらも安く処分できるというメリットがある反面、ゴミ処理施設まで持ち込む手間や時間がかかるデメリットも挙げられます。
ポイント:ゴミ処理施設も24時間持ち込み可能なわけではありません。利用する場合は、持ち込み可能な時間帯や処分にかかる費用、そもそも灯油ポリタンクの処分が可能かどうか、事前に確認しましょう。
灯油を取り扱うガソリンスタンドでは、不要な灯油ポリタンクの回収も行っています。ただし、灯油ポリタンクの引き取り・廃油処理が可能かどうかや、処分費用は各ガソリンスタンドで異なるため、まずは最寄りのガソリンスタンドに確認してみましょう。
ガソリンを入れにいくついでに、買い物に行くついでになど、手軽に処分することができます。
ポイント:ガソリンスタンドの場合、灯油が残っていてもそのまま引き取ってもらえることがあるのは大きなメリットと言えるでしょう。古い灯油を自分で処理しなくて済むため、簡単かつ安全に処分できます。
近くに灯油を使う人がいる場合は、灯油ポリタンクごとそのまま譲るというのも一つの選択肢です。
ポイント:必要な方に再利用してもらえるのは、エコの観点からもいい選択だと言えるでしょう。
不用品回収業者に灯油ポリタンクの回収を依頼する方法もおすすめです。不用品回収業者は灯油そのものの回収と廃棄も行っており、実際の処分に関しても自宅まで取りに来てくれるので手間がかかりません。
ただし、灯油は危険物に該当するため、全ての不用品回収業者が対応しているわけではありません。利用を検討する際は業者のホームページなどで確認してみましょう。また、料金設定も業者によって異なるので、いくつかの業者を比較してみるのもいいかもしれません。
ポイント:不用品回収業者では、灯油ポリタンク以外の不用品も分別不要でまとめて引き取ってもらえるというのが大きなメリットです。危険な灯油の処理や、ポリタンクの処分で悩むことなく、すべてを一任できるので非常に安心です。ただし、最近は悪徳業者もいるので、しっかり情報収集をして信頼できる業者か見極めましょう。
ごく稀ですが、灯油ポリタンクを購入したお店で引き取ってもらえる場合もあります。もちろん購入したお店すべてが対応している訳ではないため、店舗に直接確認してみるのがよいでしょう。
ポイント:購入したお店で引き取ってもらえる場合には、「灯油が残ったままでも大丈夫なのか?」「処分費用はいくらかかるのか?」なども併せて確認すると安心です。
灯油ポリタンクの処分方法ごとにかかる費用の目安をご紹介します。処分方法ごとの相場も参考にしたうえで、自分に合った最適な処分方法を見つけてみてください。
・燃えるゴミ:無料
・粗大ゴミ:500円~3,000円程度 ※自治体によって異なる
・ガソリンスタンド:0~500円
・知人に譲る:無料
・不用品回収業者:1000円~4000円
灯油ポリタンクの処分は、「中を空にしてから」が基本。では、灯油ポリタンクに残った古い灯油を処分したい場合はどうしたらよいのでしょうか。その点を解説していきます。
残った灯油が少量であれば、ほとんどの自治体で新聞紙や布などに吸わせて「燃えるゴミ」に出すことができます。灯油を吸った新聞紙や布はビニール袋に入れる、もしくは乾いた新聞紙や布で上からしっかり包んで指定のゴミ袋に入れるとよいでしょう。
ただし、自治体によっては禁止となっている場合もあります。そのため、ホームページやゴミパンフレットなどを確認し、それでも分からない場合は直接担当部署に問い合わせてみるのが安心です。
灯油の量が多く、自分で処理するのが難しい場合は、ガソリンスタンドや不用品回収業者に引き取ってもらうなど別の方法を検討してみるのもよいでしょう。
灯油はガソリンスタンドなどでも容易に購入できるものですが、処分となると廃油扱いとなり、環境省より「特別管理産業廃棄物」に指定されます。
通常の廃棄物よりも厳しく規制されており、安易に庭や川などに捨ててしまうと不法投棄となり厳しい罰則の対象となる可能性もあります。また、安全面・環境面・規則的にも、正しく安全な方法で処分しなければなりません。
以下では、灯油を捨てる際の「注意点・やってはいけないNG行為」を説明しています。万が一、以下のやり方で処分しようと考えていた方がいれば、絶対に控えてください。
灯油は危険性・毒性が非常に高い危険物なので、たとえ、わずかだからと灯油を下水道に流すことは絶対にNGです。環境汚染だけにとどまらず、最悪の場合、下水管の中で灯油が気化して爆発を起こしてしまう可能性もあり、非常に危険です。
あらゆる危険や被害を生むため、絶対に下水道に灯油を流してはいけません。
灯油に食用油の凝固剤を使用するのも絶対に行ってはいけません。そもそも凝固剤は、温まった食用油で薬剤が溶けて固められるものです。
食用油と灯油では引火点が違うので、常温の灯油に凝固剤を入れても固まりません。だからといって灯油を加熱するのは火災の危険がとてつもなく高いため加熱自体もNGです。
残った灯油がほんの少しだから…と、土に穴を掘って埋める、土に染み込ませるなどの方法で処分するのも絶対にやってはいけません。土に埋めても灯油は分解されず、有害な灯油が染み込むことで土壌汚染が起きてしまいます。
さらに、土に埋めて気化した灯油が発火する事もあります。目に見えないところで火事などリスクを引き起こすこともあるので、絶対に控えましょう。
灯油を燃やして処分するのも非常に危険な行為なので、絶対にやってはいけません。灯油はもともと燃えやすい性質を持っています。勢いよく燃え出すと火災になり、あっという間に消火が困難な状態になってしまい大変危険です。
灯油の側で火を使うのは絶対に避けるべきですし、直火で燃やすというのは論外です。少量残った灯油を燃やす場合は、灯油を使用する器具で使い切るようにしましょう。
灯油も値上がりし、「もったいないから来年使おう」と思っている方はいらっしゃいませんか?実はそれもNGです。
予定外にポリタンクに灯油が残ってしまった場合でも、そのまま来シーズンに持ち越すのは避けましょう。なぜなら、古い灯油を使うと暖房機器が故障してしまう、煙が出て臭いが強くなるといった懸念があるためです。
灯油は夏の高温や日光、湿気などでも劣化が進みます。1年間高温多湿を避けて保管することは難しいことが想定されるため、灯油が残ってしまったら「処分する」、処分するのが難しい場合は「使い切る」ようにして、来シーズンに持ち越すのは控えましょう。
古い灯油の処分方法は別途こちらでもご紹介しています。
出典)KADODE「灯油の処分方法6選を不用品回収のプロが解説!」
本記事では、灯油ポリタンクの処分方法をご紹介しました。処分方法をおさらいすると、
といった方法で正しく処分することができます。自分に合った方法かつ、正しい方法で安全に処分するようにしましょう。
なお、灯油ポリタンクを処分する場合は「空にして捨てる=灯油を残したまま捨てない」というのが大前提。万が一灯油が残った場合は、安全に処分しなければならず、危険物ゆえ自力では処分しづらいことも多いです。
その場合には、余った灯油も一緒に灯油ポリタンクごと引き取ってもらえる「不用品回収業者」を探すのもおすすめです。手間をかけずに楽に手放すことができますし、何より安全に処分することができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
もし、灯油ポリタンク以外にも不用品がある場合は、まとめて回収してもらえるのでぜひ不用品回収業者(KADODE)も検討してみてくださいね。
不用品回収例
など、様々な不用品処分に
ご活用いただけます。
九州地方
四国地方
中国地方
関西地方
中部地方
関東地方
東北地方
北海道地方