スーパーの食品トレイや電化製品の緩衝材など、普段生活していると必ずと言って良いほど溜まっていく発泡スチロール。小さいものから大きなものまでサイズも幅広くありますが、その性質上、どうしてもかさばってしまうのが厄介なところです。
早く捨てたいと思っても、いざ捨てるとなると「どのように捨てていいのか分からない」と困っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、意外と知らない発泡スチロールの処分方法や処分にかかる費用、捨てる際のコツや注意点などをご紹介していきます。発泡スチロールの処分についてのすべてを網羅した内容なので、処分を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
目次
発泡スチロールは、生活の中でよく目にする・使用する身近な物ですが、その形状はさまざまです。別名「ビーズ法発泡スチロール」とも呼ばれており、原料を発泡させて倍率を変えることによって、その硬さを自由に変化させて用途に応じた発泡スチロールが作られています。
発泡スチロールの中でもイメージしやすい例を挙げると、以下のようなものがあります。
これらを思い浮かべてみると、身近なところでさまざまな用途に使われていることが分かるかと思います。では、具体的に発泡スチロールの種類にはどんなものがあるのか、大きく3つに分けてご紹介します。
電化製品の緩衝材や保冷ケースなどに使われている発泡スチロールは、「EPS」と呼ばれます。
身近なもので言うと、電化製品の緩衝材や、アイスや冷たい食品を保管するケース、水産物の容器として使われています。最もポピュラーなタイプがこの種類です。
主に、スーパーなどで購入する食品が入っているトレイや、納豆やお弁当の容器などはこのPSPを原材料に作られており、用途としても食品用として使われることがほとんどです。
普段なかなか目にしないものの、住宅等の断熱材や畳の芯として使われているのが「XPS」と呼ばれる板状の発泡スチロールです。着色されているのが特徴で、主に建材用として用いられています。
上記で挙げた3種類の発泡スチロールのうち、「①緩衝材・保冷ケース(EPS)」と「②食品トレイ(PSP)」は生活の中でゴミとして出ることが多いでしょう。一方、「③断熱材(XPS)」は、おそらく個人的に処分することはほとんどないものだと想定されます。
そのため、以下では①②に着目して、発泡スチロールの正しい処分方法をご案内していきます。
結論から申し上げると、燃えるゴミで出してもいい自治体もあれば、そうでない場合もあります。全国のほとんどの自治体で発泡スチロールの回収を行っていますが、その分別方法は各自治体で異なります。
とはいえ、多くの自治体が「プラスチック製容器包装(資源ゴミ)」もしくは「燃えるゴミ」に区分している状況です。
お住まいの自治体で分別の仕方が異なるため、分からない場合は自治体のホームページなどで確認してみてください。また、「汚れがついているトレイは燃えるゴミ」「汚れがとれてきれいなら資源ゴミ」など、細かい分別ルールも併せて確認しておくと安心です。
地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を抑制するためにも、近年世界的にプラスチック削減・リサイクルへの取り組みが進んでいます。
プラスチックの中でも発泡スチロールはリサイクルがしやすいことから、多くの自治体でリサイクルを目的に「プラスチック製容器包装(資源ゴミ)」として回収されています。
それでも「燃えるゴミ」で回収する自治体があるのはどうしてでしょうか。その理由は様々考えられますが、主に以下のような理由が挙げられます。
・汚れが取れない発泡スチロールはリサイクルに出すことができない
・分別が多くなることによるゴミ出しの煩雑化を避けたい
・ゴミステーションが狭い、汚れているものの仕分けに人手がいるなどの場所・人的体制が整わない
・分別しての収集運搬が困難
リサイクルしたくても、上記のように分別時点での課題や収集運搬の問題があることから、やむなく「燃えるゴミ」に区分している自治体があるのが現状です。
燃えるゴミやプラスチック製容器包装として処分できることは分かりましたが、その方法も含め、発泡スチロールの処分方法を6つご紹介します。
手間がかからず処分できるのは、自治体が回収する「家庭ゴミ」で処分する方法です。家庭ゴミで出す場合は処分料がかからないうえに、収集日に出すだけなので面倒な手続きも必要ありません。
ただし、上記でも説明した通り、自治体によって発泡スチロールの分別区分は以下のようにさまざまです。
「燃えるゴミ」で処分可能な自治体もあれば、他の地域では「燃えないゴミ」となるケースもあります。また、袋に入らないほど大きな発泡スチロールは粗大ゴミ、もしくは小さく切ってから捨てるようにとルールを定めているところも多いです。
とにかく自治体ごとに分別区分が異なるため、お住まいの自治体のホームページや直接電話で確認するなど、事前に確認してみましょう。
なお、ゴミの区分によっては回収頻度が月1回などと少なく、すぐに捨てられないこともあり得ます。そのため、急いで処分したい場合などは他の方法を検討してみましょう。
発泡スチロールの中でも、ご家庭でよく溜まるのは「食品トレイ」。肉や魚の容器として使用されている食品トレイは、多くのスーパーで回収を行っています。
リサイクルボックスは、一般的にスーパーの入り口付近に設置してあることが多く、買い物のついでに入れるだけで処分できるので非常に便利です。中には、収集車での回収はおこなわず、提携したスーパーへ出すよう指定している自治体もあります。
利用はもちろん無料なのでお金をかけずに処分できる点もメリットです。ただし、汚れがついたままの食品トレイはNG。よく洗って乾かしてから入れるのが基本です。
また、回収できるのは、リサイクル可能な食品トレイのみ。何でも捨てられるというわけではないので注意しましょう。
発泡スチロールで回収できるもの/できないもの
プラマークがある
肉や魚が入っているトレイ
総菜や寿司の入っているトレイ
プラマークがない
汚れているトレイ
銀色や金色のトレイ
電化製品の緩衝材として使われている発泡スチロールは、購入した家電量販店が無料で回収してくれる場合もあります。サイズが大きくかさばるものがほとんどなので、引き取ってもらえるのは非常にありがいサービスですから、利用しない手はありません。
ただし、引き取ってもらえるのは、購入した家電についている発泡スチロールのみ。つまり、商品を購入することが条件です。
購入時の発泡スチロールということが分かるように、発泡スチロールはあえて分解せず、段ボールに入っていたままの状態にしておくとよいでしょう。また、すべての家電量販店が発泡スチロールの引き取りを行っているとは限りませんので、事前に回収が可能かどうか確認しておくと安心です。
自分で直接近くのゴミ処理施設へ持ち込む方法もあります。持ち込む手間はもちろんのこと、自治体によっては搬入前に電話での申請や書類提出が必要となる場合があります。
まずはお住まいの地域のゴミ処理施設へ問い合わせてみましょう。
発泡スチロールを大量に処分したい場合や、処分に手間がかかりそうな場合は、不用品回収業者の手を借りるのもひとつの手です。不用品回収業者は、どんな形状の発泡スチロールでも回収可能なので、たとえサイズが大きい発泡スチロールでも、自分で細かくカットする必要はなく、そのまま引き取ってもらえます。
また、最短で即日対応が可能な不用品回収業者もあるので、置き場所に困っている方や早急に処分したい方にもおすすめです。分別や運搬の労力と手間をかけたくない方にとっては最適な処分方法と言えるでしょう。
しかし、便利な分、回収費用は他の処分方法に比べて高い傾向にあります。ただ、不用品回収業者なら発泡スチロール以外の不用品も一緒に回収してくれるので、他にも処分したいものがある方にとってはたとえ費用がかかっても、一度で素早く処分できるのはメリットです。
まとまった数の発泡スチロールなら、処分する以外にも「売却する」という手段があるのをご存知でしょうか。意外にも、発泡スチロールのリサイクルを目的として、専門の業者が「買取」を行っていることもあります。
引き取った発泡スチロールは、様々な製品に再利用され、また発泡スチロールとして生まれ変わることもあります。お金を得て処分ができるうえ、エコにも最適。お財布にも地球にも優しい選択だと言えるでしょう。
ただし、売る際には貼ってあるシールなどを剥がし、汚れもきれいに洗って落としておくことが重要です。例えば、インターネットで「発泡スチロール 買い取り業者」と検索してみると何社か該当する業者が出てくるので、気になる人はチェックしてみてください。
発泡スチロールの処分は、指定のゴミ袋に入ることを条件としている自治体が多いです。反対に、袋に入らないほど大きなままだと粗大ゴミ扱いになる可能性があります。
そのため、大きい発泡スチロールは捨てる前に細かくカットしなければなりません。ここからは発泡スチロールを簡単に処分する方法・細かくするコツをご紹介していきます。
発泡スチロールカッターは、熱を使って発泡スチロールを溶かすカッターです。ノコギリタイプの手動のもののほか、電動タイプも販売されています。
一般的なカッターとは異なり、不快な音が出ず、破片も少なく、何より簡単にカットできるので大変便利です。発泡スチロール以外に段ボールや木を切れるものもあるので、1本あると重宝するはず。100均でも購入できます。
発泡スチロールを袋に入れて口をしばり、袋の上から体重をかけて砕くと道具を使わず細かくすることができます。発泡スチロールのサイズが大きい場合や、ゴミ袋に入れて処分しなければならない時に最適です。
袋を使わずに割ると、発泡スチロールが床に散らばってしまい、かえって掃除の手間を増やすことにもなりかねません。その点、袋に入れて割れば散らばってしまう心配はありませんし、そのゴミ袋のまま自治体の回収サービスに捨てることができて便利です。
次に、発泡スチロールを処分する際のポイントや注意点をご紹介します。
ここまで何度もお伝えしましたが、発泡スチロールの処分方法(分別区分)は自治体ごとに異なるため、自治体の回収サービスで処分するときは、必ず自治体のホームページやゴミのパンフレット、電話などで事前に確認しましょう。
正しい処分方法でなければ回収してもらえないので、発泡スチロールが「何ゴミか」だけではなく、どのように袋に入れるか、サイズや注意点なども確認してください。
リサイクルを目的とすることから、発泡スチロールを資源ゴミやリサイクルボックスに出す際は、汚れを落としてきれいな状態で捨てることが基本です。発泡スチロールに付着しているシールやテープも取るようにしましょう。
なお、汚れが落ちないものは、燃やすゴミに指定する自治体が多いです。
発泡スチロールの処分において、絶対にやってはいけないのは以下の2つです。
発泡スチロールを燃やすと、二酸化炭素が発生すると同時に黒い煙が出ます。黒い煙が出れば近隣の方に迷惑をかけてしまうほか、当然、環境面にもよくありません。
たとえ、自分の家の庭であっても、燃やして処分するのは控えましょう。
発泡スチロールは、灯油やガソリンなどの油に入れると「溶ける」という性質を持っています。
油に入れて簡単に処分できるような気もしますが、引火点が低く、引火する恐れがあるため絶対にNGです。万が一、火災が発生すれば、命に関わる危険もあります。
油と同様、有機溶剤でも溶かすことはできます。しかし、非常に危険です。発泡スチロールが有機溶剤に溶けると有害ガスが発生し、人体に害を及ぼす可能性があるため絶対にやってはいけません。
なかには発泡スチロールを溶かす専用の薬品も販売されていますが、意外とコストがかかるうえ、処理に手間もかかるのであまりおすすめできません。
発泡スチロールの処分費用の目安は以下の通りです。
・自治体の回収サービス:数十円(ゴミ袋代)
・リサイクルボックス:無料
・家電量販店:無料
・不用品回収業者:80〜110円/kg程度が相場
上記を見ても分かる通り、お得に処分したい場合は、自治体のゴミ回収やリサイクルボックスを利用するのがおすすめです。
一方、不用品回収業者に依頼した場合、発泡スチロールの処分に費用がかかりますが、発泡スチロールの種類や数、汚れの有無に関わらず回収してくれるうえ、他にも処分したいものがあればまとめて引き取ってもらえるので便利です。
本記事では発泡スチロールの処分方法をご紹介してきました。改めておさらいすると、処分方法は以下の6つです。
・自治体の回収サービスで処分する(家庭ゴミとして捨てる)
・スーパーなどのリサイクルボックスに入れる
・家電量販店に持っていく
・地域のゴミ処理施設に持ち込む
・不用品回収業者に引き取ってもらう
・買い取り業者に売却する
これまで処分方法が分からず困っていた方や、なんとなく捨てていたという方もいらっしゃるはずです。そんな方も、この記事をきっかけにお住まいの自治体の分別やその他の処分方法を知っていただけたら、より安心して捨てることができると思います。
自治体が回収する家庭ゴミやリサイクルボックスを活用すればお金をかけずに処分できますし、細かくしないと処分できない場合でもコツを押さえれば意外と簡単です。
もし、ご自身で処理することが難しい場合は、不用品回収業者を利用してみるのもひとつの選択肢です。当社(KADODE)でも最短即日引き取りに伺うことができますので、お早めに処分したい方はぜひご検討ください。
不用品回収例
など、様々な不用品処分に
ご活用いただけます。
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